オートストレーナがメンテナンスフリーを実現するために必要な現実的ハードル
次は違うものをと思い、ろ過装置を探しています。
オートストレーナの仕組みを考えれば、必ずメンテナンスフリーが実現できるというような過度な期待を持たせてはいけないと思います。
オートストレーナは素晴らしい機械です。
ただしメンテナンスは必要です。
当社では多くのお客様から、オートストレーナについてのご相談をいただきます。近年目立つのは先述のような、オートストレーナがストレーナーと異なりメンテナンス不要であるということから導入したが、思ったより手もコストも掛かり困っているというご相談です。
では、オートストレーナがメンテナンスフリーとなるとしたら、それはどのような条件でしょうか?
条件1
原水の質に対し、目開きが十分に粗く、洗浄力が勝っている
オートストレーナは、逆洗やブラシ洗浄により内部に堆積した夾雑物を取り除き、排出します。
夾雑物は内部のフィルターに溜まりますが、このフィルターが十分に粗ければ(通り道が広ければ)逆洗などでも洗浄が可能です。
しかし目が粗いということはそれだけ大きな夾雑物を通過させてしまうということで、ろ過を目的としているろ過装置としては問題になります。
一方、目が細かくなるとオートストレーナが持つ「洗浄力」がネックになり、「水質×洗浄力×目開き」が適合しない場合、詰まりが生じメンテナンスが必要になります。
[水質]×[目開き]<[洗浄力]の3要素が
適合しなければ詰まりが生じる
条件2
水質に変動がない
詰まりが生じる原因のうち、水質の検討はいつも難しいポイントです。
なぜなら多くの場合、ろ過対象となる原水の水質は変動するからです。
[水質]・[目開き]・[洗浄力]で目詰まりしやすさが決まるということはご説明いたしましたが、この水質が悪化すると、均衡が崩れます。
[水質(悪化)]×[目開き]>[洗浄力]
→目詰まりトラブル発生
そのため、水質に対する限界ギリギリの設定ではなく、洗浄力として余力を持たせる必要があります。もし十分に余力を持たせたとしても、それ以上の水質変動があれば詰まりが生じます。
つまり、絶対のメンテナンスフリーはあり得ないということです。
条件3
壊れないこと
オートストレーナの詰まりのほか、フィルターの破損や本体の故障もメンテナンス発生の原因になります。
オートストレーナ自身が起こす自動洗浄の水流に対する耐性はあっても、中に流れ込む大小様々な夾雑物との衝突によるダメージや、詰まり発生時の手動清掃・メンテナンスを繰返していると破損させるケースがあります。
それでもメンテナンスフリーに近づけたい場合
オートストレーナがメンテナンスを要する最大の原因は、洗浄能力が不足することにより生じる、フィルターの目詰まりです。
また、メンテナンスフリーと言いながらも、頻繁な定期点検が必要になるケースもあり、負担となる場合があります。
独自方式により極めて高い洗浄力を獲得した、オートストレーナの上位版であるフィルトマット スポット吸引洗浄タイプをご検討ください。
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