井戸水のろ過装置

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井戸水は原水の状態及び用途により、適切なろ過が必要になります。井戸水をろ過したい場合、どのようなろ過装置が適しているのか等について解説いたします。

井戸の水の利用

井戸には浅井戸と深井戸があります。
浅井戸は水質変動が大きく、深井戸は安定しています。工業用で安定した量・水質を得るには岩盤下まで掘り下げた深井戸が用いられます。

家庭用の井戸水ろ過

家庭用の井戸水のろ過では、井戸水用の浄水器が用いられます。
交換式のフィルターカートリッジを内蔵した製品が多く存在しますが、大量の水を常時ろ過する用途には不向きです。

工業用の井戸水ろ過

工業用の井戸水ろ過では、ろ過装置が用いられます。
大量の水をろ過するため、ろ過により取り除いた砂などの粗ゴミが目詰まりしないよう、自動洗浄機能付きのろ過装置が用いられます。

装置には、原水の水質や得たい水質により、オートストレーナやフィルトマットが選定されます。

井戸水をろ過する上でのポイント

井戸水を原水として使用する場合、注意すべきことがいくつかあります。

砂が混じる

井戸水を汲み上げる際に、砂粒が混じる場合があります。
この砂が混じる状態の水をそのまま使用すると以降の工程でトラブルを生じさせるため、ろ過する必要があります。

鉄分・マンガンの存在

井戸水に含まれる鉄分・マンガンが問題になるケースがあります。
それらがスライム状になり水質に影響を与えます。それは、専用の装置を用いて別途取り除く必要があります。

除鉄・除マンガン装置

鉄分やマンガンを取り除くために、ろ過装置と組み合わせて除鉄・除マンガン装置が使用されます。
除鉄・除マンガン装置の後段にろ過装置をセットして用います。

この他にも水中に混じる固形異物(夾雑物:きょうざつぶつ)の除去を行なう費用があります。

井戸水に適したろ過装置

井戸水を本格的に活用する際に、夾雑物の除去が必要です。
除去するには、オートストレーナ及びその上位版のフィルトマット、遠心分離機(サイクロンセパレーター)があります。
各方式について解説します。

遠心分離機(サイクロンセパレーター)

遠心分離機は回転による遠心力により、水中に含まれる成分を分離します。その方式上どうしても比重が軽いものは除去することが難しいという課題があります。

オートストレーナ

オートストレーナは、網目状のフィルターを持ち、フィルターが目詰まりしないよう自動でフィルター洗浄を行なうろ過装置です。
費用は比較的安価ですが、細かい夾雑物を除去するために目開きを細かくすると、詰まりが生じやすくなり、メンテナンス頻度が高くなります。
自動洗浄とはいえ、ノーメンテナンスは難しいです。

フィルトマット

フィルトマットは、オートストレーナの問題を克服した上位版です。
サイクロンセパレーターでは難しい比重の軽い夾雑物も除去できるため、後段のプロセスにダメージを与えることを嫌う工業用途でよく採用されます。

フィルトマットの井戸水ろ過事例

  • 化学業界
  • フィルトマットS型
化学工場におけるセラミック製造ライン向けの井戸水に混入する砂の除去

セラミック成型工場における製造ライン向け井戸水に混入する砂を除去、製品の品質安定化に貢献

  • 化学業界
  • フィルトマットM100型
化学工場のプラスチック成型押出冷却ラインに供給される井戸水の砂除去

樹脂成型工場における樹脂成型押出冷却ライン用井戸水の砂を除去、製品の品質安定化に貢献

  • 製紙業界
  • フィルトマットS型
製紙工場のマシン用清水ラインに供給されている井戸水の砂などの除去

製紙工場マシン清水ラインに供給する井戸水から砂などを除去 (頻繫に目詰まりするオートストレーナの代替)

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