工業用水のイオン交換樹脂の前処理
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半導体製造工場やFPD工場では、純水・超純水が使用されます。それにはイオン交換樹脂により水中に含まれる不純物をイオン交換により除去する(脱塩)ことが必要です。
尚、イオン交換樹脂の性能を維持するためには前処理として、固形異物の除去や濁質の低減が必要です。
この固形異物(SS)の除去、濁質の低減に用いる前処理システムの構成について言及します。
前処理システムに使用されるろ過の仕組み
カートリッジフィルター
濁質の低減のため、目開きの細かい使い捨てのカートリッジフィルターを用いるケースがあります。しかし総合して運用コストが大きく、人の手によるカートリッジ交換の手間もあります。
砂ろ過
砂ろ過は濁質の低減には適していますが、設備の規模が大きくなりイニシャルコストが大きいこと、砂の入替え、定期的な逆洗浄(その際の給水停止)、運用の複雑化など課題も多く存在します。
MF膜ろ過装置
MF膜は必要なろ過精度が高い場合選択されるケースがありますが、イオン交換樹脂の前処理、活性炭処理の前処理としてのフィルターとしてはオーバースペックであることが多く、コスト負担が重いことがデメリットです。
フィルトマット(スレッド式)
フィルトマットスレッド式は、特殊な糸巻き状のフィルターを用いて最小目開き2ミクロンの精度でろ過する、自動洗浄ろ過装置です。
アプリケーションがうまく合致すれば、MF膜はもちろん、複層式の砂ろ過装置に比べても導入コスト・維持コストの面で有効なため、是非ご検討いただきたい製品です。
通常この精度のろ過には水処理のための薬品を使用する必要がありますが、フィルトマットスレッド式は薬品不要なため、イオン交換樹脂の前処理として最適です。
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