膜ろ過の前処理
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膜ろ過は精密ろ過として普及が進んでいますが、非常に微細な多孔質のろ過膜を用いるため、安定運用には導入前の仕様作成、設計、事前試験などの綿密な準備が非常に重要になります。
また、有機膜を用いた膜ろ過では膜の損傷、収縮、分解などの問題が生じて膜の破損・破断が生じるケースもあります。
そのため、膜ろ過自体の負荷を低減させるために、前処理を導入してSS(夾雑物)除去を行なう必要性が多くあります。
膜ろ過の種類
膜ろ過の種類としては、ろ過精度に応じてMF膜、UF膜、NF膜、RO膜があります。
それぞれ前処理に必要な要件が異なりますが、いずれもSSの除去が重要なことに変わりはありません。例えばRO膜ではSDI値が目詰まり(ファウリング)の発生予測における一つの指標として用いられており、この低減が求められています。
また、MF/UF膜などでは前段でSSを極力除去することが膜を安定的に長期間運用するのに重要となります。
その際に、選択肢としてオートストレーナの導入がありますが、オートストレーナのスクリーンの目開きの形状から想定以上のSSがろ過水側に通過してしまい、ろ過膜に絡みつき閉塞させてしまうケースがあります。
また、RO膜の孔は非常に微細なため、オートストレーナではそもそものろ過精度がまったく足りないこともあり、適切とは言えません。
スレッド式ろ過装置
スレッド式ろ過装置は、水中に浮遊する微細な固形異物(SS)を凝集剤などの薬品を使わずに高精度に除去します。
そのため、プロセス排水リサイクル、工場排水処理などにおけるMF/UF膜の前処理装置として導入が進んでいます。
厳しい水質の原水に対しては、フィルトマットシリーズで最高の洗浄力を持つMCFM型がお勧め
一般のオートストレーナでは対応が難しい、原水水質の変動に柔軟に対応できるろ過装置として、フィルトマット MCFM型があります。
イオン交換や活性炭の前処理として
膜ろ過の他に、イオン交換樹脂によるイオン交換の前処理や、活性炭処理の前処理として、各処理設備の安定稼働および充填剤の延命化を図る目的でフィルトマットが導入されます。
従来型のカートリッジフィルターや砂ろ過を用いているケースや、オーバースペックとわかっていても精度的にカバーできる他の方法がなくMF膜を検討するケースがよく見受けられます。
スレッド式ろ過装置をご検討ください。
最小目開き2ミクロンの高精度自動洗浄ろ過です。
砂ろ過や使い捨てのカートリッジフィルターよりも運用がシンプルになり、省人化、安定運用、維持管理コストの低減に貢献します。
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