浄水場の水処理
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浄水場(上水道)では、安全な水道水をつくるために様々な工夫がされています。
ここでは浄水場における水処理について、ろ過の観点からお話いたします。
浄水処理の概要
水道水は、様々な水源から取水され、原水の性質に合わせて適切に処理された後に水道管を通して各家庭に届けられます。
処理は大きく分けて3つ
ここで挙げる全ての処理を全ての浄水施設で行なっているわけではありません。
1.前処理
スクリーン
粗ろ過で大きな固形物を取り除きます。
凝集処理
凝集剤を投入し、フロックを形成します。
沈殿処理
沈殿池にてフロックを沈殿させ取り除きます。
2.ろ過
急速砂ろ過
ろ過砂を用いた砂層を通過させることで深層ろ過を行ないます。
3.ろ過の後処理(処理順序が異なることがございます)
オゾン処理
臭気物質除去対策として、オゾン処理を行なう場合があります。
活性炭処理
かび臭などの異臭味を除去する目的で粉末活性炭を用いる場合があります。
クリプトスポリジウム対策
厚生労働省により規定された方式により処理を行います。対策はろ過設備(緩速ろ過、急速ろ過、膜ろ過等)および紫外線などがありますが、スレッド式ろ過装置もクリプトスポリジウム対策として有効であることが認められています。
塩素消毒
一般的に次亜塩素酸ナトリウムを注入することで塩素消毒を行います。
ろ過の観点から設備検討の着目ポイント
原水の状況(清澄さの度合い)
清澄な地下水の場合、塩素消毒だけで処理され配水される場合もあります。例えば山間部の小規模な配水池等に適用されることがあります。
逆に河川等の表流水を水源とする場合、安全で飲用に適した水をつくるためにはいくつもの処理を経る必要があります。
クリプトスポリジウムが過去に検出されたか否か
クリプトスポリジウム耐塩素性の病原生物(原虫)で、厚生労働省が「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」を通知しています。 その中で、過去にクリプトスポリジウムが検出された水源を用いる施設は、リスク度合いの高いレベル4またはレベル3に当たり、クリプトスポリジウム対策が求められます。
設備の維持管理に割ける人員
昨今の水道事業者様の広域化や、水道事業従事者の大幅減少により、割ける人員数には限りがあります。
ろ過装置を考える上で、手間が掛からずメンテナンスフリーで稼働できる自動洗浄式ろ過装置を選ぶことが望ましいと言えます。
イニシャルコストと運用コスト
浄水処理に際して、イニシャルコストと運用コストは重要です。
イニシャルコストはクリプトスポリジウム対策であれば一部を国庫補助金で賄える場合がありますが、それでも自己負担分は大きく、また高価なろ過装置は運用コストも高くなりがちです。
クリプトスポリジウム対策で「ろ過」をローコストに
スレッド式ろ過装置は、公益財団法人水道技術研究センター(JWRC)により水道用浄水装置として認定を取得しています。
そのため、クリプトスポリジウム対策をローコストに実現します。
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